みりんって、どれを選んでも一緒だと思っていませんか?本みりんには本物となんちゃってがあるんですね。
中でも、昔ながらの製法でじっくり熟成させた本みりんは、香り・甘み・コク…どれをとっても段違い!
思わず「えっ、こんなに違うの!?」と口にしてしまうほど、料理の味わいが特別級になるんです。
この記事では素材の力を活かして造られた「本物の本みりん」の中から、実際に使って「これはいい」と感じたものだけを3本厳選してご紹介しますね。
>>「砂糖じゃ出せない、自然な甘みを楽しみたい」
>>「安心して料理に使える、添加物なしのみりんがほしい」
そんな方は、ぜひ読み進めてみてくださいね。
「みりんって、どれも似たようなものじゃないの?」そう思っていた方こそ知ってほしいのが、本みりんの選び方の違い。香りや甘み、コクの深さは、製法や原材料でまったく変わってくるんです。
▶ 本物の本みりんの選び方!これで失敗しないおいしさを見分けるポイントはこちら
本物のみりんってどんなもの?

みりん売り場で本みりん・みりん風調味料・発酵調味料(みりんタイプ)といった表示を見かけて、「結局どれを選べばいいの?」と迷った経験ありませんかね?
実はこの3つ、名前は似ていても中身はまったくの別モノなんです。
まずは、それぞれの違いをざっくり整理してみますね。
【種類別比較表】
種類 | 原材料 | アルコール | 味の特徴 | 酒税 |
---|---|---|---|---|
本みりん(伝統製法) | 米・米麹・焼酎 | 約14% | 自然な甘み・コク | かかる |
みりん風調味料 | 糖類・調味料・酸味料など | 含まれない | 甘みが強くコクは少なめ | かからない |
発酵調味料(みりんタイプ) | 米・米麹+塩・糖類など | 約14% | やや人工的な甘さ | かからない(塩分入り) |
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
●本みりん
米、米麹、焼酎など自然の材料をじっくり発酵させて作られた調味料です。
まろやかな甘みと深みのある旨みが特徴で、料理をワンランク引き上げてくれます。アルコール分があるため、そのまま飲むこともできるんですよ。
●みりん風調味料
砂糖やブドウ糖、調味料を混ぜて「みりんっぽく」したもので、発酵はしていません。値段は安いですが、自然な甘みやコクも期待できません。甘さが強く、あとに残る味が気になる人も多いようです。
とにかく安くて甘さを足したい、というときにはアリかもしれませんが、料理に深みを出したいならやっぱり本みりんの方がおすすめです。
●発酵調味料(みりんタイプ)
原料は本みりんと似ていますが、塩が加えられていて飲用はできません。
みりんと酒税の区分けの都合で生まれたタイプで、価格は中間的。中には良質なものもありますが、裏ラベルの確認は必要ですね。

迷ったときは「原材料」と「アルコールの有無」で見分けましょう!
素材の旨みと甘みを活かした料理には、昔ながらの本みりんがおすすめです。
昔ながらの製法でつくられた本みりんおすすめ3選
ここでは、私自身が実際に使って「これは本当におすすめできる」と感じた本みりんを3本ご紹介します。
どれも昔ながらの製法で造られた、まさに本物の本みりん。
「どれにしよう…」と迷っている方の参考になればうれしいです。
まずは、それぞれの個性がひと目でわかる比較表からどうぞ。
本みりん3商品比較表【伝統製法・無添加】
商品名 | 製造元(地域) | 原材料 | 甘さのタイプ | 特徴 | 向いている料理例 |
---|---|---|---|---|---|
福来純 本みりん | 白扇酒造(岐阜) | もち米・米こうじ・米焼酎 | まろやか・ふくよか | 香り・甘み・コクのバランスが絶妙。料理がワンランク上に | 煮物、照り焼き、タレ類 |
九重櫻 本みりん | 九重味淋(愛知) | もち米・米こうじ・米焼酎 | 軽やか・すっきり | 後味すっきりで素材を引き立てる。和菓子にも◎ | 炊き込みご飯、煮物、和スイーツ |
三州三河みりん | 角谷文治郎商店(愛知) | もち米・米こうじ・米焼酎 | しっかり・奥深い | お米の旨みと甘みをしっかり感じる。存在感ある味わい | 照り焼き、煮豚、すき焼き |
ではそれぞれの魅力を、ここからひとつずつご紹介していきますね。
福来純 伝統製法 熟成本みりん|まるでデザートワインのような深みと香り
出典:Amazon.co.jp
「これが本みりんの味か…!」
初めて口にしたときの衝撃、今でもよく覚えています。
岐阜県・白扇酒造が手がける「福来純」は、三年以上かけてじっくり熟成された、本格派の本みりん。
原料は米・米麹・米焼酎のみ。昔ながらの天然醸造で、余計なものを一切使わずに仕込まれています。
一口なめた瞬間、ふわっと広がる華やかな香りと、まろやかで角のない甘み。まるでデザートワインのような上品さがあって、ただの調味料とは思えません。
煮物や照り焼きに使ってみたら、「あれ、料理の腕が上がった?」って思えるほど仕上がりが違って。
ただ甘くなるだけじゃなくて、素材の旨みが引き立ち、料理にじんわりと深みが出て、味全体がしっくりまとまる感じなんです。「みりんを変えただけで、こんなに味が違うんだ」と実感できる一本です。
本みりんデビューにもぴったりの、太鼓判を押したくなる存在です。

上品なコクと照りで、いつもの料理がちょっと贅沢になりますよ。
福来純のここがすごい!
【詳細情報】
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | 福来純 本みりん(三年熟成) |
製造元 | 白扇酒造(岐阜県加茂郡) |
原材料 | もち米(国産)、米こうじ、本格焼酎 |
アルコール度 | 約14% |
熟成期間 | 約3年 |
内容量 | 500ml /720ml / 1.8L など |
保存方法 | 開封後は常温保存(直射日光は避ける) |
こんな人におすすめ!
そんな方にこそ、ぜひ一度使ってみてほしい本みりんです。伝統の味わいを感じられる、初めてのみりんにもぴったりの一本です。
九重櫻 本みりん|すっきり軽やか、それでいて芯のある甘み
出典:Amazon.co.jp
「濃厚なのもいいけど、もうちょっと軽やかさがほしいな」
そんなときに出会ったのが、この九重櫻でした。
三河みりん発祥の蔵元といわれる九重味淋(ここのえみりん)が手がける、昔ながらの製法でじっくり仕込まれた一本です。原材料は「もち米・米こうじ・本格焼酎」のみ。余計なものは一切入っていません。
一口なめてみると、ふわっとした甘さがすっと広がって、後味はとてもすっきり。甘みが強すぎず、でも芯のある旨みがしっかりあって、これは料理でもおいしく仕上がるやつだ…と確信。
特に、素材の味を生かしたい和食や煮物にぴったりで、出しゃばらず、そっと味を支えてくれる感じ。
「なんか今日の味、まとまりがあるなぁ」と思える、名脇役タイプの本みりんです。
毎日のおかずにちょっと使ってみてください。ふだんの料理が、なんだかすこし整って感じる。そんな1本です。

甘さ控えめ派の方や、食後酒としても楽しみたい方におすすめ!
九重櫻 本みりんのここがすごい!
【詳細情報】
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | 九重櫻 本みりん |
製造元 | 九重味醂(愛知県碧南市) |
原材料 | もち米(国産)、米こうじ、本格焼酎 |
アルコール度 | 約13.5% |
熟成期間 | 約2〜3年 |
内容量 | 500ml / 1.8L など |
保存方法 | 開封後は常温保存(直射日光は避ける) |
こんな人におすすめ!
そんな方にこそ、ぜひ一度試してほしいみりんです。きっと、新しいおいしさに出会えるはずですよ。
三州三河みりん|しっかり甘くてコクと香りが広がる王道の一本
出典:Amazon.co.jp
最後にご紹介するのは、ザ・本みりんという言葉がぴったりな一本。
三州三河みりんは、明治43年創業の角谷文治郎商店が手がける本格派。
もち米・米こうじ・米焼酎だけで、昔ながらの製法を守ってじっくり仕込まれています。
甘さはしっかりめ。でもくどさのない自然な甘みで、旨みと深みがじわっと加わる感じです。
私は煮物や肉じゃがに使うことが多いんですが、味にまとまりが出て「これぞ和食!」という仕上がりになるんですよね。
伝統製法でていねいに造られている分、風味も安定感も抜群。しっかり味の料理に使いたい方や、甘みとコクを両立させたい方にぴったりです。

料理にこだわりたい人や、安心できる調味料を選びたい人に。
三州三河みりんのここがすごい!
【詳細情報】
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | 三州三河みりん(三河みりん) |
製造元 | 角谷文治郎商店(愛知県碧南市) |
原材料 | もち米(国産)、米こうじ、米焼酎 |
アルコール度 | 約14% |
熟成期間 | 約2年(商品による) |
内容量 | 700ml / 1.8L など |
保存方法 | 開封後も常温保存(冷蔵はNG) |
こんな人におすすめ!
そんな方にこそ、一度使ってみてほしい本みりんです。毎日の料理が、ちょっと特別に感じられると思いますよ。
料理の仕上がりが変わる!本みりんの力
「なんか、いつもより料理が美味しくできたかも…?」
はいそれ、本みりんの力かもしれません。
本みりんにはただ甘みをつけるだけじゃない、料理を格上げしてくれる6つの力があります。
ここでは実際に私も感じている「本みりんの実力」を、わかりやすくご紹介していきますね。
1. うま味とコクが増す
本みりんには、発酵によって自然に生まれたアミノ酸や糖分がたっぷり。
これが、料理に奥行きのある深い味わいを加えてくれるんです。だしのような旨みがプラスされて、いつもの味がワンランク上に。

甘いだけじゃなくてなんか美味しいぞ!その理由は、ここにあります。
2. 味がまろやかに調和する
砂糖の甘さって、時々とがって感じることありませんか?
本みりんは、とげとげしさのない自然な甘みなので、調味料同士がすっとなじみます。煮物や炒め物でも、味が全体にまるくまとまる感覚があるんです。
3. 煮崩れを防ぐ
本みりんに含まれるアルコール(焼酎由来)の力で、食材の細胞がキュッと引き締まります。これによって、煮込み料理でも形が崩れにくくなるんですね。
特に、魚の煮つけや根菜の煮物などでは、見た目の美しさがグッとアップします。
4. ツヤが出る
照り焼きや煮物に本みりんを使うと、照りツヤがしっかり出て、一気にプロっぽい見た目に。

「見た目が美味しそう」って、実は味の満足度にも直結しますよね。
5. 臭みを消す
お肉や魚を扱うときにありがちなのが臭み。ここでも活躍するのがアルコール(焼酎由来)。
臭みをやわらげて、素材の持つ本来の味を引き出してくれるんです。
下処理にもおすすめですよ。
6. 味がしっかり染みる
本みりんに含まれるアルコール(焼酎由来)の働きで、食材の繊維がやわらかくなり、味が中までじんわり染み込みやすくなります。
おでんや肉じゃがのような煮込み料理にぴったり。

ただの砂糖の代わりじゃありません。
本みりんには、本みりんにしか出せない“仕事ぶり”があるんです。甘み、香り、コク、見た目のツヤ、下処理まで──
どれをとっても、料理を「ちょっといい感じ」に仕上げてくれる頼もしい存在。一度使うと、「あ、これじゃなきゃダメかも」って思っちゃうんですよね。
よくある質問|本みりんについて、みんなが気になること

- Q本みりんとみりん風調味料って、そんなに違うの?
- A
はい、実はまったく別物なんです。
本みりんは、米・米麹・焼酎を発酵・熟成させて作る伝統的な調味料。
自然な甘みと、深いコクが魅力です。一方で、みりん風調味料は糖類やうま味調味料などを混ぜて作った、いわば本みりんに似せて作られたもの。
発酵はしておらず、香りやコクは本みりんにはかないません。甘みだけでなく、「料理の仕上がりの美しさ」「うま味の奥行き」が変わります。
- Q開封後のみりん、どこで保存するのが正解?
- A
基本は常温保存で大丈夫です。
冷蔵庫に入れると、糖分が結晶化してシャリシャリになることも。
直射日光を避けた、風通しのいい場所でしっかりフタを閉めて保管しましょう。風味を保つためにも「冷蔵しない」「密閉しておく」がポイント。
※より詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ
- Q本みりんってお酒だけど、子どもには使わない方がいい?
- A
はい、本みりんはアルコールを含むお酒の一種です(アルコール度数は約13〜14%)。
ですが、加熱調理すればアルコールは飛ぶため、基本的に子どもやお酒が苦手な方でも問題ありません。煮物や照り焼き、炒め物など、火を通す料理に使えば安心して召し上がれます。
💡 ただし、飲むのはNG!
最近は「そのまま飲んでもおいしい」という声もありますが、飲用する場合は完全にお酒扱いになります。
未成年の方や妊娠・授乳中の方には向きませんので、飲むのは控えてくださいね。料理に使うぶんには大丈夫。でも、お酒であることを忘れずに
- Qどこで買うのがおすすめ?
- A
スーパーで手に入りにくい本格派みりんは、ネット通販が便利です。
この記事でご紹介しているみりんは、Amazonや楽天市場などでも購入できます。
※商品紹介パートにリンク・画像あり本物のみりんは店頭にあまり並ばない分、ネットでじっくり選ぶのが正解です。
まとめ|昔ながらの製法のみりんで料理の味をワンランクアップ!
料理って、ほんの少しの違いで仕上がりがガラッと変わるもの。
昔ながらの製法でつくられた本みりんは、まさにそんな違いを生む一瓶です。素材の味を引き立て、コクと香りをプラスして、まるでお店のような仕上がりに。
今回ご紹介した3本は、どれも余計な添加物を使わず、丁寧に造られた本物のみりん。
どれを選んでも間違いありませんが、もし最初の1本で迷ったなら…
「福来純 本みりん」をぜひ。
私が最初に「本みりんって、こんなに違うのか」と感動した1本です。
普段の料理に少しだけこだわりを加えてみたい。
そんなときは、本物の調味料からはじめてみるのもおすすめですよ。
気になる本みりんは見つかりましたか?どれも昔ながらの製法で丁寧に作られた、自信をもっておすすめできる3本です。もう一度、商品リンクをまとめておきますね。気になったものがあれば、ぜひチェックしてみてください。
雑談パート|私がみりんにハマったきっかけ

じつは、以前は「みりんなんてどれも同じ」と思っていたんです。
でもあるとき、料理に使う砂糖の量が多いことが気になって、自然な甘みの代わりになるものはないかと調べていたときに出会ったのが「本みりん」でした。
最初に選んだのが、福来純の三年熟成。
煮物に使ってみたら、香り・コク・ツヤが全然違うんです。
味にもまろやかさが出て、思わず「これ、同じレシピだよね?」と自分で驚いてしまったほど。
それ以来調味料こそ、ちゃんと選ぶと料理が変わるんだという実感が強くなって。
「調味料を変えるだけで、ここまで違うんだ」と感じた最初の体験でした。