醤油の種類一覧|5つの分類と料理別の使い分け、本物の見分け方まで解説

醬油の種類一覧と書かれたタイトル画像 醤油の選び方

毎日のように使っている醤油。気づけば、なんとなく濃口を選んでいませんか?

たしかに濃口は万能です。
どんな料理にも合って、失敗しにくい。つい頼りきりになってしまいます。

でも、ほんの少しだけ変えてみるとどうでしょう。料理に合わせて醤油を選んでみる。

すると──

「あれ?いつもより、なんかおいしい」
そんな小さな違いに、自然と気づけるようになります。

この“なんかおいしい”の正体。
それをしっかりと引き上げてくれるのが、本来の製法でつくられた醤油です。

実は普段よく見かける醤油と、伝統的な醤油は同じようでいて中身は別もの。
選び方ひとつで、味はしっかりと変わります。

この記事では醤油の5つの種類と料理に合わせた使い分け、
そして本当においしい醤油を見分けるポイントまで、まとめてわかりやすく解説していきます。

醤油の種類一覧

6種類の醤油を色の違いで並べたイメージイラスト。濃口・薄口・再仕込み・溜まり・白醤油・生揚げ醤油の全体像を示したもの

醤油にはいくつかの種類がありますが、最初に全体像をざっくりつかんでおくと、選び方がラクになります。

「なんとなく使い分けている」から一歩進んで、「目的に合わせて選べる」ようになると、料理の仕上がりも自然と変わってきます。

まずは、それぞれの違いを一覧で見てみましょう。

醤油の種類(JAS規格)は全部で5つ!ひと目でわかる比較表

種類味の濃さ香り塩分の傾向向く料理製法の特徴
濃口醤油バランス型(旨み・コクあり)濃い茶色香ばしい標準(約16〜17%)煮物・焼き物・炒め物など万能本醸造が主流(天然醸造もあり)
淡口醤油やや塩味が強い明るい茶色控えめやや高め(約18〜19%)お吸い物・だし料理・色を活かす料理色を淡くする工夫あり(本醸造中心)
再仕込み醤油濃厚でまろやか非常に濃い深いコクと甘みやや低め〜標準刺身・かけ醤油・仕上げ用醤油で仕込む(二度仕込み)
たまり醤油とても濃厚黒に近い重厚で旨み強いやや低め刺身・照り焼き・赤身肉大豆多め(または大豆のみ)
白醤油強い甘みと塩味非常に淡い穏やかで甘い高め吸い物・茶碗蒸し・白だし系小麦主体で色を極限まで淡く

醤油=全部同じじゃなくて、実は“役割の違う調味料の集まり”みたいなもの。ここがわかると、一気に料理が楽しくなります。

一覧でなんとなく違いは見えてきたところで、ここからはそれぞれの特徴をもう少しだけ掘り下げていきます。

濃口醤油(日本の8割)

いわゆる「いつもの醤油」。家庭にある醤油のほとんどがこれです。
味・香り・色のバランスがよく、どんな料理にもなじむのが最大の強み。

煮物に使えばコクが出て、焼き物に使えば香ばしさが立つ。

良くも悪くも主張しすぎない万能タイプだから、とりあえずこれ一本でなんとかなる場面が多いんですよね。

迷ったら濃口。料理界の安心感、だいたいこれで成立します。

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淡口醤油

名前のせいで「味も薄い」と思われがちだけど、むしろ逆。
塩分は濃口よりやや高く、味はしっかりしています。

特徴はとにかく「色をつけないこと」。
だしの色や素材の見た目を活かしたい料理で本領発揮します。

お吸い物や茶碗蒸しで「なんか仕上がりがくすむ…」ってとき、だいたい原因は醤油の色かも。

薄口は控えめじゃなくて“裏方のプロ”。見た目を守る職人ポジション。

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再仕込み醤油

一言でいうと、濃厚の極み。
通常は塩水で仕込むところを「生揚げ醤油で仕込む」という、ちょっと意味がわからない贅沢な作り方をしています。

そのぶん、旨み・コク・甘みがぎゅっと詰まっていて、料理に使うというより「かけて完成させる」タイプ。

刺身にちょっとつけるだけで、「あ、いつもと違う」ってちゃんとわかるレベルで変わります。

毎日は使わない。でもあると確実にテンション上がるやつ。

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溜まり醤油

見た目はほぼ黒。味もかなり濃厚。
大豆の割合が多く、旨みの密度がとにかく高いのが特徴です。

照り焼きに使うと、あの“テカッとした美しいツヤ”が出るのはこれのおかげ。

赤身の刺身や肉料理とも相性がよく、「しっかり味を決めたい」ときに頼れる存在。

軽さはない。でもその分、説得力のある味を作ってくる。

白醤油

ここまでの流れを全部ひっくり返してくる存在。
とにかく色が淡くて、ほんのり甘い。

小麦が主原料だから、一般的な醤油とは風味の方向が少し違います。
白だしのベースとしてもよく使われていて、「色をつけずに味だけ乗せる」ことに特化した醤油。

茶碗蒸しや吸い物の仕上がりが、驚くほど上品になります。

存在感は薄いのに、仕上がりにはしっかり影響してくる。静かに仕事するタイプ。

正直な話、全部そろえる必要はないです。
でも「役割」を知っているだけで、選び方は一気に変わります。

なんとなく使っていた醤油が、「ちゃんと意味を持って選ぶ調味料」に変わる瞬間って、ちょっと楽しいよ。

どれを選べばいい?失敗しない醤油の選び方

アンティーク風の淡いトーンで描かれた醤油瓶のイラスト。瓶のまわりに原材料・製法・熟成期間を示すアイコンが配置され、醤油選びのポイントをやさしく表現。

ここまでで、醤油にはいろいろな種類があることは見えてきたのではないでしょうか。
でも実際に売り場に立つと、こうなりませんか?

「で、結局どれがいいの?」

この答えをシンプルにするために、ここからは視点を少しだけ変えます。
“種類”ではなく、“中身”に注目して選ぶ方法です。

原材料をチェックする

まず見てほしいのは、ラベルのいちばん上。
ここに書かれている「大豆」が、意外と大きな分かれ道です。

醤油には、

  • 丸大豆
  • 脱脂加工大豆

の2種類があります。

丸大豆は、そのままの大豆を使ったもの。
対して脱脂加工大豆は、油を取り除いたあとに使われる原料です。

どちらがダメという話ではないけれど、旨みやコクの出方には違いが出やすいポイントです。

製法の違いを見る

次にチェックしたいのが、「どうやって作られているか」。

よく見かけるのはこの2つです。

  • 本醸造
  • 混合醸造(または混合)

本醸造は、発酵と熟成を中心に時間をかけて作る方法。
一方で混合醸造は、途中で旨み成分などを加えて仕上げるスタイルです。

ここで注目したいのは、「時間をかけて引き出した味かどうか」。

じっくり育てた味か、あとから整えた味か。ここで印象は変わります。

熟成期間にも注目

もうひとつ、見逃しがちだけど大事なのが熟成の時間。

醤油は、寝かせるほどに角が取れて、味がまとまっていきます。
短期間のものはすっきりした印象、長く熟成されたものはコクと深みが出やすい。

ラベルに明確に書かれていないことも多いけれど、
「天然醸造」と書かれているものは、比較的しっかり時間をかけている傾向があります。

時間をかけた醤油は、味に丸みが出てきます。

なんとなく種類で選んでいた醤油も、中身を少し意識するだけで選びやすくなります。

特別な知識はいりません。
ラベルをひと目見て、「あ、これよさそう」と思える感覚。

醤油って、黒い液体を瓶に詰めたものに見えるけど。

醤油の原料である大豆・小麦・塩、木桶や麹、醤油の色の違いをやさしく表現したイメージイラスト

実際は、たっぷりの時間と発酵でつくられた「変化のかたまり」です。

同じ醤油でも、やけに香りが立つものと、どこか平坦に感じるもの。
その差は、実は「つくり方」の中に隠れています。

醤油ができるまでの流れ

スタートの原料は、大豆と小麦と塩。ここまでは、どの醤油もほとんど同じです。

でも、このあとの変化が面白いんです。

蒸した大豆と炒った小麦に麹菌(こうじきん)をふりかけると、表面にふわっと菌が広がっていきます。
見た目は静かですが、中では分解が進み、旨みのもとがじわじわと増えている真っ最中。

それを塩水と合わせて「もろみ」にしたら、ここからは長い発酵の時間が始まります。
樽の中で、ゆっくり、ゆっくり。

何も起きていないように見えて、数ヶ月、長いものだと1年以上かけて味と香りが幾重にも重なっていくのです。

最後にぎゅっと絞って出てくるあの液体は、ただの調味料ではありません。

いわば「時間の積み重ね」そのもの。
寝かせた分だけ味が育つって、ちょっと不思議で、でも素敵な変化だと思いませんか?

本醸造(伝統製法)がなぜ美味しいのか

本醸造の醤油は、口に入れたときの広がり方がひと味違います。
角が立たずに、じわっと優しく広がる感覚。

この理由はシンプルで、「人がいじりすぎていない」からなんです。

麹菌、酵母、乳酸菌……。
いくつもの微生物がリレーのように働いて、少しずつ味を形作っていきます。
誰かが一気に完成させるのではなく、時間をかけてバトンをつなぐからこそ、味に「奥行き」が生まれるんですね。

さらに、木桶(きおけ)で仕込む場合。
この桶はただの容器ではなく、壁にたくさんの菌たちが住みついています。
その蔵にしかいない菌たちが関わることで、同じ材料でもその土地ならではの個性やクセが生まれる。

いわば「その場所でしか生まれない、唯一無二の味」です。 整いすぎた味ではない、どこか「揺らぎ」のある美味しさ。

だからこそ、お料理に合わせたときに深い満足感を与えてくれるのです。

時間と菌に任せた醤油は、味が一段だけ『奥』にある。
この一歩奥の旨みが、料理を支えてくれてるんだ。

ただ、『どうやって作られているか』を少し知るだけで、 ラベルの文字がただの情報じゃなくなってくる。

なんとなく選んでいた醤油が、 『これが使いたい!』と思って手に取るものに変わる。

その変化、ちょっと楽しいよ。

【料理別】醤油の使い分けガイド

醤油瓶を中心に、お刺身・冷奴・照り焼き・煮物・うどんなどの料理アイコンが円形に並ぶイラスト。料理ごとに合う醤油の使い分けをやさしく示した構図。

種類の違いがわかっても、「実際どの料理にどれを使えばいいの?」と迷うのが正直なところですよね。

ここではよくある料理ごとに、合う醤油をシンプルに整理しました。
使い分けのイメージが見えてくると、お料理の仕上がりも自然とランクアップします。

お刺身・冷奴には?

ここは、いわば「かけて完成させる料理」。
火を入れないため、醤油そのものの味がダイレクトに伝わります。

おすすめは、再仕込み醤油たまり醤油

とろっとした質感で、口に入れた瞬間のコクがしっかり残ります。

淡泊な白身魚なら軽めの濃口醤油も合いますが、赤身や脂ののったお魚には、濃厚な醤油のほうが素材の力強さに負けません。

ほんの少し醤油を変えるだけで、「いつもと違う!」がはっきりわかる場面です。

肉料理・照り焼きには?

ここは、「味を絡めて仕上げる料理」
醤油の役割は、食欲をそそる「コク」と「香ばしさ」を足すことです。

迷ったら、まずは濃口醤油で間違いありません。
焼いたときにふわっと立ち上がる香りが、お料理を包み込んでくれます。

さらにしっかりした味にしたいなら、たまり醤油を。
火を入れたときに出る、あの“テカッとしたツヤ”。見た目からもう「ごちそう」になります。

香りとツヤ、この2つがそろうと、一気に食卓が華やかになるよ。

煮物・うどんつゆには?

ここは、素材の味を活かして「全体を整える料理」。
醤油が主役というより、だしや素材を引き立てる“名脇役”の役割です。

濃口醤油なら、味にまとまりが出て安心感のある仕上がり。
いつもの煮物のベースとして一番使いやすいですね。

一方で、色をきれいに仕上げたいときは、淡口(うすくち)醤油白醤油の出番。
だしの透明感を保ちながら、素材の色を活かして、味だけをそっと乗せることができます。

見た目が整うと、それだけで丁寧に作った感が出るから不思議

プチまとめ:選ぶ基準は「どう仕上げたいか」

難しく考えなくて大丈夫です。
「どんな仕上がりにしたいか」で選ぶ。ただそれだけです。

  • コクを出して、しっかり味を食べたいのか。
  • 素材の色を活かして、きれいに見せたいのか。

そこが決まると、自然と手に取る醤油も決まってきます。

ほんの少しの使い分けで、いつもの料理の印象はちゃんと変わる。
それがわかると、毎日の調味料選びがもっと楽しくなりますよ。

まとめ|本物の醤油が選べるようになると、料理も体も変わる

ここまで読んでみて、「醤油ってこんなに違うんだ」と、少し見え方が変わってきたかもしれません。

種類の違い。
原材料や製法の違い。
そして、料理によって使い分けるという考え方。

どれも難しい話ではないけれど、知っているかどうかで、日々の料理は確実に変わっていきます。

たとえば、いつもの煮物。
醤油を変えるだけで、味に奥行きが出る。照り焼きなら、ツヤと香ばしさが一段変わる。
そんな小さな変化が、積み重なっていきます。

そしてもうひとつ。
原材料や製法に目を向けるようになると、何を選んでいるかが自分でもわかるようになります。

なんとなく手に取るのではなく、理由をもって選ぶ。それだけで、調味料との付き合い方が少し変わります。

毎日使うものだからこそ、「選び方」が変わると、積み重なりも変わっていきます。

全部を一度にそろえる必要はありません。
まずは1本、気になった醤油からで大丈夫。

この記事で気になった種類や選び方があれば、ぜひそれぞれの詳しい解説ものぞいてみてください。

少しずつでも選び方が変わっていくと、料理はもっと楽しく、安心できるものになっていきます。

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